京都からの富士山
2009年2月6日
2009年7月18日更新
京都府から見える富士山は、三国岳南西の地点と言われています(こちら参照)。ただ、これは250mメッシュしかない時に、カシミールで調べたものです。
しかし、50mメッシュでは、可視域は見事に消えてしまいます。
 念のため、天狗岳からのシミュレーション画像を作成してみました。
剣ヶ峯の地名が表示されるので、計算上見えることになりますが、まさしくピンポイントで、肉眼ではまず無理でしょう。
剣ヶ峯までは269qですが、カシバードの描画範囲の最小距離を214qとして、手前をカットして作成したのが下の図です。
南アルプスの稜線に隠されてしまう寸前の姿です。現地ではとてもではありませんが、識別できないでしょう。
そもそも、この山は、「奥深い山で、京都府下でも最も登りにくい山のひとつであると言われてきました」とのことですので、行くのが大変で、しかも山頂の「展望はよくない」そうですから、京都府からの富士山の証拠写真をとることは、極めて難しいと言わざるをえません(引用は、こちらから)。
国土地理院が、2009年2月1日から10mメッシュの提供を始めました。これをもとにしてシミュレーション画像を作成するとどうなるでしょうか。250mから50mになって可視域が減少したことを考えると、データがより精密になることにより、さらに可視域が減ることが予想されます。カシバードによるCGも、50mメッシュではかろうじて見えていた剣ヶ峯が消えてしまうのではないでしょうか。そうすると、京都府からの富士山は理論的にも見えないということになってしまいます(大気差はデフォルトとした場合)。10mメッシュによる今後の検証を待ちたいと思います。
■品川地蔵 2月6日
 富士山側から展望図を描いても全く見えそうな気配はありません。
ただし別の箇所で可能性があります。
武奈ヶ岳の西北4.5km地点で京都府が滋賀県に食い込んでいますが、その突端の地点です。
北緯35度17分21秒 東経135度51分30秒  922 + 2m
図は画角30分で、富士山の見える部分の高さは約0.4分です。
手前の166km地点の山に20mの樹林があればちょうど0.4分くらいなので、どうでしょうか。気象条件によっては、見える可能性があるかもしれません。
品川地蔵さん、今日は。
早速ありがとうございました。

その場所は、以前話題になったかもしれないですね。
「西限界(京都)」という地名データを作っていました。
50mメッシュではそこから北にかけて可視行域が表示されます。京都はまさにそのつけねの部分ですね。
50mメッシュによる可視マップと展望図を掲載します。
■中村健2月6日
・・・
富士山の手前には蛇峠山が見えていますが、ここからは剣ヶ峰が見えることが実証されていたと思います。その蛇峠山の頭越しに見えるということは、京都から見えることの間接的証明になりそうですね。

なお、10mメッシュと50mメッシュでは蛇峠山の山頂付近の姿がかなり異なって見えます。50mメッシュでは誤差がかなり大きいなと思っていたのですが、10mメッシュでは修正されたようですね。 
■TYF 2月7日
みなさん、おはようございます。山尾さんからお話があった西限界からの富士山をやまおたく連続データを使って可視検討を行ってみました。中村健さんからもあったように、この西限界からと蛇峠山からの富士山はほぼ同一方向に見えますのでデータは蛇峠山からの検討を行った時のデータに蛇峠山付近の稜線を追加してみました。蛇峠山からの富士山はこの方法でシュミレーションしたとほぼ同じ内容で HANAPY さんが実際に確認されています。

 左の写真がデフォルトの条件下での描画結果です。視点の位置と視点高さは品川地蔵さんから御提示のあった数値を使用しました(ただし旧日本測地系に変換)。赤線が富士山で赤線の右端が剣ヶ峯で左端が白山岳の山頂になります。この条件下では剣ヶ峯が障害稜線の上にわずかに頭を出しています。真ん中の写真は障害となる稜線に高さ20mの樹木があると想定した場合で、厳しい状況になります。この場合に障害になるのは蛇峠山付近の稜線ではなく加加森山のすぐ東にある2381峰の北に派生する稜線になります。右端の写真が障害となる稜線に高さ20mの樹木があるとして気差係数を14.7から15.0と僅かに増加させた結果ですが、この条件では超望遠レンズで何とか撮影可能と思われます。

 やまおたく連続データによる方法は Walstone さんが提唱された方法で微妙な可視判定では最も精度が高い方法です(データは数値地図データを使用せず2.5万地形図から直接読み取っています)。
整理
「 武奈ヶ岳の西北4.5km地点で京都府が滋賀県に食い込んでいるその突端の地点」でかろうじて見える。
下の西限界と書いた地点。
赤丸の部分
(国土地理院 電子国土利用)
筑附通信